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京都こども六斎教室連絡会のあゆみ

 2020/06/29

   

京都こども六斎教室連絡会代表

藤田加代

はじまり

 2003(平成15)年春、京都こども六斎教室が始まりました。目的は、「子ども達に伝統文化を体験・習得させる」「京都の六斎念仏保存会の後継者を育成する」の二つです。それぞれの教室には、京都六斎念仏保存会から指導講師が付き、伝承を正しく教えていただく形ができあがりました。このことは、当時、京都六斎念仏保存団体連合会の橋本治夫会長のご尽力や、折しも文化庁の「伝統文化こども教室」事業が始まったということにも起因します。

学校でも郷土の伝統音楽を

 そして、子ども達にとっては、それまで、西洋音楽が中心だった音楽教育に、和楽器(箏、三味線、和太鼓、笛など)が取り入れられた時期でした。これは、学校においても、日本の伝統文化、特に地域で伝承される郷土の文化を教材にする教育が始まったということです。教育が変わると、子どもを通して社会通念も変わっていきます。これまでは、六斎をするのは男子だけと決められていましたが、六斎に女子も参加する事が、普通のこととなりました。

六斎に女子も参加

 小学生のあいだは、覚えの早い女子が、口伝での練習に大いに力を発揮しました。大きくなると横笛で活躍し、子ども六斎の練習は女子の参加で、にわかに活気付きました。実際の所、平成の初め頃から、多くの六斎念仏保存団体は、後継者不足で、活動を休止するところも出始めていました。しかし現在は、子ども六斎教室が始まったおかげで、女子も六斎保存会の会員になり後継者が増えるという、新しい流れができています。

ますます盛んになる

 始まった翌年2004(平成16)年には、第1回こども六斎成果発表会が、大谷ホールで開催され、その後毎年、年度末に練習成果を発表・交流しています。2020(令和2)年には、第17回発表会を京都市立西院小学校で、初回の3倍以上の人数の子供たちが見事な演技を披露しました。今年は、また、1教室増えて10教室の子ども達が、参加される予定です。始めの頃は、ダンボールで作った獅子頭を使っていましたが最近は立派な頭を軽々とこなす演技を見せたり、独自の演目を創作披露したりする教室もあって、見応えのある発表会に成長しています。

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